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広島初の本格的なアートマンション

広島初の本格的なアートマンション
今日は、この春広島にオープンのマンションの共有部分に収める作品の設置に広島に来ています。このアート計画は半年以上前から提案し、実際に現場のモックアップを造り、照明テストを行うほどの思いの入れよう。お施主様が大変、力を入れている物件です。お施主様から伺った所、中国地方では初めて本格的なアートが設置されるマンションのようです。
M.Mグラススタジオでもかなりの数のマンションに作品を収めておりますが、確かにそのすべてが東京近辺です。山口県でも多くのマンションが建設されているのに、なかなかガラス作品設置の話がないな~と常々思っていました。今年になってやっと中国地方初として広島でアートがマンションに使用される用になったぐらいですから、今が正に始まりと言えます。今回の設置をきっかけに広島や山口でも多くのアートマンションが建設されると良いと思います。作品は実際に所有していただいて初めてその良さや、アートしか持ちえない癒しの機能あがあると思います。皆さんに喜んでもらえるような作品を制作、提供して行こうと思います。
また、今回の設置は同窓会のような雰囲気で行われました。同じマンションの共有部分に富山ガラス研究所で一緒に学んだ仲間が2人も選ばれていました。何年かぶりに再会し、それが仕事の現場というのはなかなか良いものですね。仕事や活動の近況報告にも花が咲きました。
この様な機会を与えてくださいました関係各所の皆様、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。(感謝)

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建築現場でヘルメット着用は絶対です! なかなか「さま」になっていますかね♪
ステンレスのポールの上にガラス作品を設置します。

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宮冨ガラス工房 ガラス作家の富樫葉子さん。10数年前に富山ガラス造形研究所の助手の時に西川と入れ替えで研究所助手に就任されました。その後は、東京芸術大学の講師として活躍され、現在は旦那さんのガラス作家宮尾さんとガラス制作活動をしています。作品は板ガラスを使用してガラスの反射を生かした興味深い作品です。見る角度によって絵柄が変わります。

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ラウンジを飾るのは張慶南さんのガラス作品。なんどかM.Mのブログにも登場している倉敷芸術科学大学の先生です。張さんも富山ガラス造形研究所の助手として一緒に働いていました。
写真は、展示台に対する作品の位置について話しています。相変わらずクオリティーの高い仕事をしています。写真は撮れませんでしたが、小野田現代ガラス展で受賞されているガラス作家の田辺さんも来られていました。

皆さんと久しぶりの再会で楽しいひと時でした。またどこかの現場でご一緒したいですね♪

ゴルフコンペのガラストロフィー

ゴルフコンペのガラストロフィー
ヨーロッパ視察から帰国すると同時にガラス工房の溜まりあげた仕事に対応しているとあっという間に2週間以上が過ぎブログを更新できませんでした。(涙)
ようやくM.Mグラススタジオの制作や打ち合わせ等の仕事も回り始め、ヨーロッパ視察の成果といおうかチェコやドイツで見た素晴らしい伝統工芸的な作品が制作したくなったので、以前に注文を受けていた、ある会のゴルフコンペのトロフィーを吹きガラスで創ってみることにしました♪
吹きガラスの制作スタイルはベネチィアングラスなのですが、ヨーロッパの王朝では国を超えて献上され、珍重されていたようですので、多くのカップやセンターピース等を宮殿や寺院、お城で目にしました。と、まあ口で言ほど制作は簡単ではありませんが何とか完成したのでご覧ください♪

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ベルリンのシャルロッテンブルク宮殿内 宮殿で使用されていた食器 ガラスと銀製の工芸品
デキャンタやステムウェアー(ワイングラス)は吹きガラス技法で制作されていました。

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と言う訳で、ゴルフコンペのガラストロフィー
クリアーなガラスにモール・ド・ブロー(型吹き)でカップとステムを創りました。
サイズ H:320×W:200×D:200(mm)

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ガラスのステムは金を練りこんでゴージャスに♪(煌) 文字はサンドで深く掘り込みました。


ゴルフコンペは4回開催して各回の優勝者が5回目に本トロフィーの取りきり戦(優勝決定戦)を行います。こちらは各回の優勝者に授与される優勝カップのレプリカです。
ざっと1年ぶりのベネチィアンスタイルのブローの感覚をつかむのに多少時間がかかりましたが、何とか満足のいく作品ができました♪

来週は東京出張で~す。

チェコの現代ガラスアート

チェコの現代ガラスアート
私がガラス作家として活動を始めるにあたり多くの事を学んだチェコのガラスアートは今どのように進んでいるのかを視察して回ります。ヨーロッパの観光名所として栄えているプラハ内では、現代美術の需要は決して高くありません。そんな中でも何処かにチャンスは無いかと探していたところ、日本でお世話になっているなっているギャラリーのオーナーと、プラハ城内ギャラリーの学芸員からと同じ答えが返ってきました。DOXギャラリーとカンパミュージアムです。
DOX(ドックス)ギャラリーでは日本でも人気の高いガラス作家で一緒にオフィスやマンションに作品を納めたこともあるイヴァナ・マシュトヴァの個展が開かれています。
カンパミュージアムではプラハ工芸大学のマリアン・カレル教授(ガラス作家)の個展。色々な素材、絵画、立体のチェコの現代美術の作家たちの作品展が行われています。また、街中で見つけたガラス作品を紹介します。

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DOXギャラリー プラハ本駅から地下鉄で3つ目、ホルショヴィッツェ駅から歩いて5分ほどの場所にある美術館ギャラリー。企画展示も作品の販売もする。新しくできたギャラリーで子供向けのワークショップも行われています。
M.Mグラススタジオが管理運営するきららガラス未来館の将来の姿にちかいかな?

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イヴァナ・マシュトヴァ展 日本にも多くの作品が納められています。

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イヴァナの鳥たち。石や流木、ブロンズなどの金属と合わせて制作されています。
スーパーセンスが良いです。(感激)

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イヴァナの動物たち。視察している池本さんの写真からわかるように非常に大きな作品です。どれも愛嬌があり、同時に造形的でもあります。芸術の基礎力であるデッサンの力を感じます。

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イヴァナの人たち。私の身長が175cmほどあるのでガラスのフューマンは2m以上、どれも巨大です。しかも細いガラスの足だけで立っています。すごいバランス感覚。日本の展覧会では受け入れられるかな~。(地震のある日本では危険かも。)

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カンパミュージアム マリアン・カレル展(プラハ工芸大学のガラス科教授)
板ガラスを使った造形を追及しています。私が富山ガラス造形研究所に勤めているときにワークショップの講師として来てくださいました。奥様のダナ・ザネチニコヴァさんも超有名なガラス作家です。

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石と板ガラス。構造体の金属柱と板ガラスを組み合わせて作品にします。

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カンパミュージアムの常設展示には、数多くの現代ガラス作家の作品も展示されています。右からダナ・ザネチニコヴァ、フタニスラフ・リベンスキー&ヤロスラヴァ・ブリフトヴァ、チィッグレル、ウラジミール・コペツキー、どのガラス作家も超有名な巨匠たちです。全員のガラス作家に会ったことがあります。(自慢)

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フタニスラフ・リベンスキー晩年の作品「法衣」のシリーズです。リベンスキーが来日の際に仏教の法衣にインスパイアーされて制作した作品といわれています。
私が最も尊敬するガラス作家で私の恩師クライン先生の師匠になります。そんなことから私は孫弟子になるんですよ~♪(自慢) 16年前に、たった3日ほどでしたがリベンスキー工房で手伝わさせて頂きました。一生の良い思い出です。

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絵画、立体のチェコの現代美術の作家たちの作品

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旧市街地にある銀行のエントランス 街中のいたる所にリベンスキー氏の作品が。

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旧市庁舎時計台のエントランスにもリベンスキー氏の作品。この大きさにして、このクオリティー。
それを支えるデザイン力の高さが凄過ぎます。
まだまだ、紹介したい作品はあるのですが、掲載した写真は今回の視察で代表的な作品ばかりです。
近い将来、ドイツ、チェコでの日本人の創るガラス造形展を行えるように話も始まります。その時のために更なる努力と研鑽を積み上げていきたいと思います。

ガラスの聖地 プラハ

ガラスの聖地 プラハ
ベルリンから4時間40分の列車に揺られてチェコ共和国プラハに着きました。24歳の時、言葉も全く喋れず、お金もなく、ただ本場のガラスをどうしても見たくて行ったチェコに16年ぶりに帰って きました。長い歴史の中でガラス工芸を国の技術として栄えたボヘミアングラスは言わずと知れたヨーロッパの芸術的工芸品です。同時に現代ガラスの発生(スタジオグラスムーブメント)はアメリカと言われていますが、チェコのガラス作家からすると、もっと以前からチェコではガラス素材を現代アートの素材として使っていたとチェコの恩師(クライン先生)は言っていました。そんなガラスの国チェコの首都「プラハ」を再確認、再発見のため、くまなく巡ります。
プラハは日本で言う所の京都。ヨーロッパで最古の町とされ、戦争被害にも負けず、同時に近代化からもチェコの人々が守り抜いてきた街。その古い街並みの中に、ただ修復を繰り返し街を保存するのではなく、現代的な要素をしっかり加えられています。そのガラス作品の使われ方は本当に素晴らしく、私達M.Mグラススタジオが考える日本でのガラス作品制作活動の目標でもあります
。そんなプラハを紹介します。

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旧市街広場と旧市庁舎塔にある天文時計。時計は地球を回る太陽と月(天動説)、その天体を示し年月日と時間を示しながら1年かけて1周する。デザインだけでなく機能的にも美しい時計です。後ろにそびえるティーン教会はゴシック様式の建物で1365年に創建されました。
夜が更けてプラハに到着しましたが、短い時間の旅なので早速探索開始で~す♪

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プラハ城へと続く参道。プラハは石畳の多い街並み、9世紀末のボヘミア王国に迷い込んだようで本当に綺麗です。

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カレル橋 ヴルタヴァ川に掛かる1406年カレル4世によって建造された中央ヨーロッパ最古の石積みの橋。両脇には聖人の像がならび、この季節の早朝は霧が立ち込めとても美しいです。時間が止まったような感覚になります。

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プラハ城の正門 フラッチャニの丘にある居城。城内にはチェコ共和国の大統領府が置かれ、大統領執務室にて今も実際に公務が行われているようです。

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聖ビート教会 大カテドラル
もともと930年にロマネスク様式でシンプルに建てられた教会だったものに、幾度かの改築を経た後1344年に現在のゴシック様式の堂々たる建築にするため改築工事を開始。最終的な完成は20世紀になってからのようです。実に700年近くの年月をかけて建造しています。(凄)

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聖ビート教会に入ると。内部の高さ46m幅46m奥行き64mの神々しい空間になっています。一歩足を踏み入れた瞬間、また鳥肌が全身に走ります。(震)
ちなみに外観屋根の最先端の高さは100m以上あるそうです。

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聖人たちが並ぶ美しい古典的なステンドグラス。

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日本でも人気の画家「ミシャ」のステンドグラス
エナメル絵付けとステンドグラスの技法が美しく重なり合ってミシャの作品が強調されます。

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フタニスラフ・リベンスキー&ブリフトヴァの作品
私が最も尊敬する現代ガラス作家の世界的巨匠。歴史的建造物にも現代のガラス作家の作品が堂々と使われています。本当に美しく荘厳です。(感動)

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キャストガラス(鋳造ガラス)技法を使った淡い色合いの作品です。

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午前の光が教会内に射しこんで虹色の空間が生まれます。言葉になりません。

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ちょっとした裏口の様な扉の上にもリベンスキー氏の作品を発見。贅沢の極みです。盗まれてはいけないのは理解できるのですが、ガラス作品本体にセンサーが付けてあったのが残念。

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プラハ場内のギャラリーでは、故ガラス作家の巨匠リベンスキーにちなんだプライズのガラス展覧会が開かれていました。

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「百党の街」と呼ばれ都市全体が美しいプラハ。ヨーロッパ旅行をお考えの方は絶対にお勧めです。

ガラス建築 ステンドグラスの現代と伝統

ガラス建築 ステンドグラスの現代と伝統
今回のヨーロッパ視察を企画するあたって基軸になった建築があります。それは、ベルリン大聖堂とカイザーヴィルヘイム記念教会です。その中で装飾として使われているステンドグラス、エナメル絵付け、彫刻、照明等々の現代と伝統をどのようにして混在し表現しているのかを実際に観て肌で感じたいと思うところから始まりました。現在、M.Mグラススタジオで取り組んでいる建築空間へのガラス作品の提案の中で時代に左右されることなく普遍的に良いとされる作品を制作するためには、どうしても本物を見なければいけません。実際に世界中の人々がここの建築やガラスを見に来て、何かを感じ、次の世代にも残すべく保存をしようとしている二つを紹介します。

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カイザーヴィルヘイム記念教会 19世紀末に建てられたネオロマネスク様式の教会。第二次世界大戦中の空襲で破壊され、戦争の悲惨さを伝えるモニュメントとしてそのまま保存されています。しかし崩れかけた教会が見当たらなく、どこかな~と探しているところ♪ 実はすぐ後ろにあって現在は補修工事中でした。(白いビルのような建物で教会すべてを覆って補修しています。)

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カイザーヴィルヘイム記念教会 補修工事がなければこんな感じです。(ポストカードより)

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カイザーヴィルヘイム記念教会の真横に1961年に建てられた八角形の教会の内部は壮大なステンドグラスです。キリストの彫刻も現代表現で心に響くものがあります。

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荘厳な雰囲気が空間を包み込みます。

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ガラスは「ダル・ド・ベール」通常のステンドガラスと違い15~20mmほどあるぶ厚いガラスを使用して造る特殊なステンドグラスです。

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この時、教会で行われるパイプオルガンのコンサートのリハーサルが行われていました。
建築の美しさと教会である空間の荘厳さ、パイプオルガンの音色に圧倒されました。
何時間でもこの教会にいたいと思えました。(感動!)

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マルクス・エンゲルス広場の隣にあるベルリン大聖堂。ホーエンソォルレン王家の記念教会です。

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ルネッサンス様式の荘厳な教会で、伝統的なステンドグラスにエナメル絵付けをしたガラスは息をのむ美しさです。また、天井画はフレスコ画とモザイクの混合で描かれているように見えました。

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左はパイプオルガン。楽器自体が現代美術の彫刻のようです。(巨大)

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美しすぎるエナメル絵付け。

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モザイク絵画 ガラス、大理石などを無数のピースを組み合わせて描かれています。
素晴らしいデッサン力です。

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「補修を待つ彫刻たち」一つ一つ大切に保管をして元の場所に帰るのを待ちます。

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どちらも素晴らしい歴史をもち現代に引き継がれている建造物でした。私は両方の建物に入った瞬間、全身に鳥肌が立ちました。何かを見たり感じた時の「鳥肌は」重要なセンサーなのでしょうね♪ 24歳の時に訪れ感じた街の空気と、40歳を目の前にして感じるベルリンの町並みと歴史は大きく違うように感じています。あの時よりも刺激的で学べるものが多かったように思えます。
さあ次の目的地はチェコ共和国「プラハ」にEC国際特急列車で向かいます。

ガラスモザイク作品 フランクフルト

ガラスモザイク作品 フランクフルト
日本から15時間ほどのフライトを終えようやくドイツのフランクフルトへ到着。空港からは地下鉄に乗ってフランクフルト中央駅まで出て、駅近くのホテルへ向かいます。時差があることから、日本から来た私たちにとっては今日一日は24時間でなく、31時間。もう24時間丸一日以上起きています。それでもドイツに来たからにはビールとソーセージ。食べた後はしっかり休んで明日の視察に備えます。
フランクフルトはユーロを発行する欧州中央銀行をはじめとして金融の中心で交通の要所です。ガイドブック的にはこれといって観光するところの少ない地域ですが、ここでも歴史的建造物のステンドグラスとガラス作品を見学に行きます。

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フランクフルト中央駅に到着。交通の要所です。

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フランクフルトソーセージ、マッシュポテト、ザワークラウトどれも本当においしい♪
日本時間の朝5時でもぺろりと食べちゃいます。

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ドイツ ビール 激ウマです。

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朝を迎えて視察開始。
大聖堂(Dom) 赤茶けた外観が目をひく典型的なゴシック建築。
1562年から230年間にわたり神聖ローマ帝国皇帝の戴冠式が行われたことで有名な場所です。

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中は壮大なステンドグラスです。
ステンドグラスも幾何学的な四角と三角の組み合わせで構成された美しい作品です。

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マインタワーの屋上展望台がありフランクフルトの街を一望できます。

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ロビーには巨大な壁面作品が・・・

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近くによると実はガラスモザイク。

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ガラスピースのグラデーションと色の違いだけでなく、ガラス表面の割れた表情と微妙な高さの違いで表現しています。古典的なモザイク技法ですがとても美しいですね。

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マインタワー展望台から街を眺めます。左上に見えるフランクフルト中央駅から次の目的地へ。

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次の目的地ベルリンへICEで向かいます。 気分は「世界の車窓から」♪

ガラス熔解炉の火入れ

ガラス熔解炉の火入れ
ようやくガラス熔解炉の修繕も終わり、今日は最後の仕上げのペンキ塗り♪
700℃まで耐えられる耐火塗料を丁寧に塗り重ねて化粧直しです。このペンキも1リットルウン万円もする高級品!大切かつ丁寧に仕上げたら早速火入れ式を行いました。
M.Mグラススタジオでは節目に必ず職員皆で火の神様に手を合わせます。見えないものに感謝して、私達の作品作りの根幹であるガラス溶解炉に敬意をはらい、皆のガラス制作が安全に行えるように祈願します。窯の温度は一度1400℃まで上げられ、ガラスの坩堝を焼き締めてから1200℃で1年以上保たれます。1週間もすると、いよいよ吹きガラスやホットワーク作業のスタートです。
どんどんガラス作品を制作していきます♪

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ガラス熔解炉 最後の仕上げのペンキ塗り♪ 新品同様です。(美)

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ガラス熔解炉に火が灯りました♪
ちょっと解り難いのですが、赤く火が着きました。窯の中をこんな風に観れるのはこの時だけ。1400℃まで温度が上がってしまったら、中を覗き込む事はできません。

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ガラス工房スタッフ一同 
火の神様に敬意をはらい
「二礼二拍手一礼」! 
次の坩堝の交換までよろしくお願いいたします。

キャストガラス キルンワーク

キャストガラス キルンワーク
8月下旬に東京である展覧会の作品制作のために作業を始めました。
今回は2点ほどの出品依頼なのですが大型の建築空間向けのガラス作品になりますので、池本美和・西川慎ともに気合の入った作品になります。
西川は2.3カ月ぶりのキルンワークの窯入れで、キャストガラス技法のガラス作品です。キルンキャストとも言います。
直訳するとキルン(電気炉)キャスト(鋳造)と言う意味で電気炉でガラスを鋳込んだ仕事の事を言います。おもに彫刻的なガラス作品を制作するために私達のガラス工房ではこの技法を使用します。
簡単に言うとキルンワークは、粘土やワックスなどで原型を作り、熱に強い耐火石膏で型を取ります。型の中の粘土やワックスを抜きとります。そこににあらかじめ作っておいたガラスを詰めて、その型を窯の中に入れてゆっくり温度を上げると型の中がガラスで満たされ、原型と同じガラスが出来るわけです。このガラスをガラス加工の技術で磨き上げて完成させます。口で言うと簡単なのですが、この工程で制作した西川のガラス作品で最も時間がかかったものは9カ月以上の作品もあります。
今まででM.Mグラススタジオの一場大きな作品は、一個の塊の鋳造ガラスでは、六本木にあるサントリー美術館(H:807×W:807×D:125mm、150kg)です。つなぎ合わせて制作した作品ではセレスティン三井ビル、エントランスの壁作品(H:7000×W:620×D:250mm、1000kg以上)などがあります。
これらの作品全てがキャストグラスでできていて、同じガラス技法で制作しています。
今日で7月も終わります。
ガラス展に向け、朝の涼しい時間を使って気持ちよく制作をして行きます。

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キルンワーク(体積の測定)
粘土原型を抜き取ってその中に水を入れて体積をはかります。
これで、型の中に入れるガラスの量を割り出します。

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キルンワーク(窯入れ)
ガラスを詰める前の最終調整。型をなめらかに整えます。
いよいよ窯入れ。ガラスを詰めたらプログラムを入れスタートです。

吹きガラス作品 ケーンワークⅡ

吹きガラス作品 ケーンワークⅡ
京都の展覧会に向けて吹きガラス作品制作のケーンワーク進めています。
今日はそのケーンを使ってもう一段階進めていきます。
レースグラスにはいつくかの見せ方があって、まるでレースの織物のように繊細な細工をしたものもあれば、網の目の様なレースもあります。全てのレースグラスの基本パーツになる前回制作したシンプルケーンを使用して次のステップにうつります。
今日下ごしらえしたのは、レースグラスの基本となるツイスト(渦巻状にねじった模様)を作るためのものです。しかも、セット作品として制作を考えていますので、同じ模様のグラスや器、ぐい吞みを制作するために、「ブランク」を制作します。
「ブランク」は作品ではありません。あくまで最終の形にするための一歩前の段階です。直径は5cm程度で、最終的に作る形や大きさによって変えます。
この「ブランク」ができて、やっと作品の形に入って行くことができるのです。
べネティアングラスのケーンワークは陶磁器などと違って、器を制作して絵付けをするのではなくて、初めにデザインのもととなる模様をつけることができるように下 ごしらえをして最後に作品を形していき、さらに加工を施して完成になります。
非常に長い工程で作業は進んでいきます。
やっと半分まで来ました。
さあ!次はこの「ブランク」を使って冷酒揃やお茶道具を完成させていきますよ♪

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前回のケーンを一定の長さに切って並べているところ。
コンロで温めてピックアップします。

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徐冷炉の中。最終形になる前のブランク達。

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ピックアップオーブンの中。これからガラス作品に生まれ変わります。
どんな作品になるかはお楽しみに。♪

吹きガラス作品 ケーンワークⅠ

吹きガラス作品 ケーンワークⅠ
京都の展覧会に向けて吹きガラスでの作品制作をケーンワークでも行います。

今日はとても天気が良く風も穏やかなので、外で「ケーン」を引こうと思い制作致しました。
ガラス関係の作家や学生でないと「ケーン」て何?と思うでしょう。
「ケーン」はガラスの細い線の様なものです。
これは、ベネティアンテクニックの最高峰であるレースグラスなどを創るのに必要なパーツの一つです。
断面から見ると芯の部分に色ガラスを入れて、周りに透明のガラスを巻きつけたガラスを1100度程度に温めてアシスタントと息を合わせて長くひっぱり制作します。
一回で引く長さは5~6m位になるので工房内では手狭で、今日のように天気の良い風のないときしか製作ができません。
それでも、M.Mグラススタジオの前はケーンを引くのにもってこいの場所なんです。♪
料理もガラスも下ごしらえが大切だと思います。
まさに、「ケーンは」下ごしらえなんです。
この「ケーン」どの様に作品に成っていくかは、また紹介します。

今日は本当におだやかな気持ちの良い作業日でした。


長さ5~6mくらい。対岸に見えるは九州です。 
白色のケーン。シンプルで一番好きな色です。