月別アーカイブ: 2011年11月

木越あい・江波冨士子・中野幹子ガラス攻芸展(東京出張)

木越あい・江波冨士子・中野幹子ガラス攻芸展を観に行きました。
多く予定していた打ち合わせや営業もこなし、東京出張も終盤です。ここで、今回の出張で楽しみにしていた三人の女性作家によるガラス攻芸展を観に来ました。「ガラス攻芸展?」「ガラス工芸展」でないの?と思いますよね♪ しかし「ガラス攻芸展
」で合っているのです。この木越あいさん、江波冨士子さん、中野幹子さんは、3人とも器を創っています。これが恐ろしいくらい細かい仕事がなされていて、どの作品も装飾的です。およそ食材を引き立てるような感じではなく、機能美を追及している訳でもありません。器の形をしているのに器ではないのです。それは、それぞれの作家が美しさを求めて試行錯誤しているうちに、自然と器の様な形にたどり着いたようにも見えます。この自然な感覚が一流のアーティストなのかなとも感じています。また、それぞれが真摯にガラスと向き合っている様が作品からひしひしと伺え、ガラスと必死に戦っているように感じました。まさに「ガラス攻芸展」であります。本当に素晴らしい作品を見せて頂きました。
ガラス作品へ挑む戦いの場所は誰一人として同じものはないと思います。M.MグラスはM.Mグラスなりに必死にガラスに戦いを挑んで行きます。この展覧会で感じた潔さを私達も胸にガラスと向き合おうと感じました。展覧会初日にもかかわらず長く居座ってしまいましたが、木越あいさん、江波冨士子さん、中野幹子さんとお話しができたこと嬉しく思います。また展覧会があるときは観に行きますね♪
本当にありがとうございました。(感謝)

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木越あい・江波冨士子・中野幹子 「ガラス攻芸展」
高島屋 日本橋本店 6階 工芸サロンにて

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エナメル絵付け、サンドブラスト、カット、ムリーニ、グラヴィール、ありとあらゆるガラスの技法を駆使して挑んでいます。その戦いは決して楽な戦いでないのは観た瞬間に理解できます。感動します!

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左から中野幹子さん、木越あいさん、江波冨士子さん素敵なガラス作家さんです♪
中野さん、江波さんは学生時代ともに富山のガラス造形研究所で学びました。

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江戸切子の超有名なガラス作家 山田輝雄さんも展覧会に来られていました。
山田輝雄さんと作品について話しています。

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打ち合わせも無事に終了。有楽町の阪急デパートにオープンしたばかりのメンズ館に勉強がてら寄ってみました。世界初の試みも多くあるようです。流石におしゃれな人ばかり来店されていましたね。(粋)

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ショップの造り、ディスプレイはとてもおしゃれ。各所にアートらしき物も多数設置されていました。

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帰りの羽田空港はもうクリスマスの装いです。
今年も残り少なくなってきたな~。

岡野 香ガラス展を観に行きました。(東京出張)

岡野 香ガラス展を観に行きました。(東京出張)
今週は東京出張から始まります。ガラスの打ち合わせ、営業、展覧会の視察と忙しく都内を巡ります。
中でも、何件かのガラス展の視察が楽しみ。 同世代の超人気女流ガラス造形作家の展覧会が開催されています。(もちろん皆さん知り合いで、久しぶりに会う同級生もいます♪)私達M.Mグラススタジオのガラス表現とは違った切り口から作品を制作、展開をしていて、そのどれもが素晴らしい完成度で作品として展示、販売されています。しっかり視察をして勉強したいと思います。
今日は先日ヨーロッパ視察の際にプラハでお世話になったチェコ在住のガラス作家、岡野香さんの展覧会を観覧させていただきます。5,6年ぶりにチェコで再開した岡野さんと今度は4週間程度で展覧会を見ることができるのは何か不思議な感じ。先日会った香ちゃんの雰囲気からチェコに移住してからどのように作品が変わったのかを観てみたいと池本と話していたところ♪ どんな素敵な作品を創っているのかな~。

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いつものように羽田空港から。
ガラスの打ち合わせ、営業、展覧会の視察と今回も忙しく都内を巡ります。

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AXISビル内にあるサボア・ヴィーブル。多くのガラス作家が個展を開催している有名なギャラリーで「岡野香ガラス展」が開催されています。

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岡野香さんのガラス作品は板ガラスに絵画的な要素とガラス特有の空間感を持ったとても美しい作品。優しい色使いや形が連続して重なるさまは、まるでプラハの街並みのようでもあり、作品の中に吸い込まれていくようです。静かな作品ですが、とても力強く、造形的です。

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造形的な強さを前面に感じさせる作品。上の作品とは逆に動的な連続性が美しいです。センスの良さを強く感じます。板ガラスを用いて絵画的、半立体的に制作するガラス作家は多くいますが、岡野さんのようなセンスと空間感を持った作家はまずいないと思います。素敵な展覧会でした。

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東京に行くとなぜだかお付き合いのあるギャラリーさんやアートオフィスの方々に見つかってしまいます。今回も打ち合わせの移動中の駅のホームで電話がかかり、東京にいるのが発覚。もう一軒打ち合わせが増えましたが、会議の後は一緒にお食事をいただきました♪ 
おいしいお酒はアート談議とうまい肴が最適です。

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東京で締めといえばおそばです。最高においしかったです♪

ゴルフコンペのガラストロフィー

ゴルフコンペのガラストロフィー
ヨーロッパ視察から帰国すると同時にガラス工房の溜まりあげた仕事に対応しているとあっという間に2週間以上が過ぎブログを更新できませんでした。(涙)
ようやくM.Mグラススタジオの制作や打ち合わせ等の仕事も回り始め、ヨーロッパ視察の成果といおうかチェコやドイツで見た素晴らしい伝統工芸的な作品が制作したくなったので、以前に注文を受けていた、ある会のゴルフコンペのトロフィーを吹きガラスで創ってみることにしました♪
吹きガラスの制作スタイルはベネチィアングラスなのですが、ヨーロッパの王朝では国を超えて献上され、珍重されていたようですので、多くのカップやセンターピース等を宮殿や寺院、お城で目にしました。と、まあ口で言ほど制作は簡単ではありませんが何とか完成したのでご覧ください♪

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ベルリンのシャルロッテンブルク宮殿内 宮殿で使用されていた食器 ガラスと銀製の工芸品
デキャンタやステムウェアー(ワイングラス)は吹きガラス技法で制作されていました。

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と言う訳で、ゴルフコンペのガラストロフィー
クリアーなガラスにモール・ド・ブロー(型吹き)でカップとステムを創りました。
サイズ H:320×W:200×D:200(mm)

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ガラスのステムは金を練りこんでゴージャスに♪(煌) 文字はサンドで深く掘り込みました。


ゴルフコンペは4回開催して各回の優勝者が5回目に本トロフィーの取りきり戦(優勝決定戦)を行います。こちらは各回の優勝者に授与される優勝カップのレプリカです。
ざっと1年ぶりのベネチィアンスタイルのブローの感覚をつかむのに多少時間がかかりましたが、何とか満足のいく作品ができました♪

来週は東京出張で~す。