吹きガラスベンチと夕陽

吹きガラスベンチと夕陽
つい一週間前まで吹きガラスの作業をしていると、若干汗をかく程に暑かったのですが、昨日くらいから一変して今度は本当に寒くなりました。
吹きガラスの作業は寒いくらいの方がやりやすいのですが、こうも変化が激しいと体が付いていきません。ガラスと同じで急激な温度変化には対応できず割れてしまいそうです。(ピシッ・・・割)
また、今頃になって季節はずれの台風が日本に接近中。M.Mグラススタジオは海のすぐ側、海岸から5mほどしか離れていないため、台風情報はとても重要です。いざ接近すれば、風対策と雨対策、土のうを積んだりと工房を守らなければいけません。
本当におかしな気候です。
スタッフにも体長不良者が出そうな気配。来月からはまたまた大量注文の制作が始まります。どんな状況にもしっかりと対応して、しっかり気を引き締めて制作頑張たいと思います。

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吹きガラスベンチと夕陽 
今日のガラス制作は無事終了。台風が接近しているみたい・・・(来ないでね!)
ガラス工房前の山陽小野田市焼野海岸は日本の夕陽100選に選ばれています♪

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ガラス工房から見る夕日はとっても綺麗。毎日違う表情を見せてくれます。(撮りたて!)
しかし、本当に寒いです。

書とガラスのコラボレーション

書とガラスのコラボレーション
去年のガラスフェスタ2009で玄游書会会長の矢田照濤先生と「書とガラス」をテーマに作品制作を行いました。その時の完成した12点余りの作品がようやくそれぞれの場所へ収まります。7月のブログでも紹介したように、どの作品を先生が所有して、どの作品をガラス工房で展示するかなど会議は夏にできていたのですが、最後の作品の〆は、やはり矢田先生の「箱書き」です。全ての作品の桐箱が出来上がったので、今日先生にご足労をお願いして、工房で最後の仕上げです。やはり作品は、桐箱がつくとグッと引き締まった感じになります。ましてやその箱書きが矢田先生。これ以上ない贅沢な仕上げです。矢田先生が工房に来られてすぐさま箱書き開始。同時に西川、池本ともに箱の裏にサインを書く様に先生に言われました。「無理、無理、無理。」と西川と池本。せっかくの先生の箱書きが・・・・。当然、矢田先生には受け入れて頂けず、サインをする事になりました。先生の箱書きは素晴らしく、桐箱の蓋を眺めて書く書をイメージしている姿には作家独特のオーラが!。一つとして同じ作品は無く、次から次へと仕上げられる先生に呆気にとらわれているうち、自分達のサインの出番。こんなに緊張して書いた箱書きは初めてといった感じ。しかし、その甲斐あって箱書きに向かう姿勢を学んだ様な気がして、結果気持ちよく終える事が出来たように思います。長い間かかってしまいましたが、これで「ガラスフェスタ2009・書とガラス」が完結です。もちろん、矢田先生とのコラボ「書とガラス」は今後の私達M.Mグラススタジオでの大事な研究テーマの一つです。早く次の段階に行けるように、日々のガラス作品制作に励みたいと思っています。

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矢田先生に「ここにこうやって。」言われているけど。池本さん「うん~」と渋い顔

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矢田先生の箱書き。「風・游・花ごころ・などなど」
 

 

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同じく箱書き「道・円」

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裏書、サインですね。「照濤 ・ 慎 ・ 美和」

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あまりの緊張で「慎」の落款が逆に! 一生の不覚です。トホホ・・・

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そのあと、先生と小野田の居酒屋「武蔵」に。
先生とは、芸術や美術について、いつも沢山話をします。書に携わった経緯等についてお伺いしました。
すごく楽しかったです。また誘っちゃおー。

鴨居玲 没後25年 終わらない旅

鴨居玲 没後25年 終わらない旅
リバーウォーク北九州にある北九州市立美術館分館に「鴨居玲」展を観に行ってきました。
鴨居玲は金沢に生まれ、金沢美術工芸専門学校(現在の金沢美術工芸大学)で学びました。先日までガラス集中講義に行っていた事もあって、なんとなく身近に感じ、展覧会を観に行こうと、思い立ちました。
鴨居玲の作品との、初めての出会いは受験生の時で、描かれている情景や作家の心理よりも、その圧倒性なデッサン力だけに目を奪われてました。その後、富山近代美術館や金沢県立美術館等で目にした事はあったのですが、今回のように80点余りの作品を一同に観るのは初めてです。
展覧会は、第一章「画家として成功に至る過程」から第二章で「あふれ出る才能と苦悩」、第三章では「早すぎた終焉」と三部構成になっています。
疲れ果てた廃兵、夢とうつつの境を失った酔っぱらい、虚空にたたずむ建造物、皺にまみれた醜い老人、暗く重い画面に照らし出されるように劇的に描かれた人物たちが何とも言えな空気感を観る私達につたえて来ます。私が20年前に観た時の描写力や構成力と言った表面的な事ではなく、何のために作品を書き続けているのか必死で探しているように思えました。暗い画面に多くの自画像を描き、美しいだけでない画面ですが、自己の制作活動を見つめ返す気持ちにさせ、グッと引き込まれる素晴らしい展覧会でした。

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北九州市立美術館分館 リバーウォーク北九州

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リバーウォーク北九州 大型のショッピングモールです。

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「鴨居玲」展  没後25年 終わらない旅 作家の苦悩とひた向きさに感動しました。
初めて北九州市立美術館分館で見た展覧会はガラス作家「ルネ・ラリック」展でした。
静かでとても良い美術館ですよ♪

玄游書展を観に行ってきました。

毎年、秋に書道研究玄游会が主催する玄游書展を観に行ってきました。
いつもお世話になっている矢田照濤先生が会長をされており、その他沢山の先生方やお弟子さんの作品が多数展示される大きな展覧会です。
山陽小野田市の文化会館で行われていて、毎年足を運んでいるのですが、その継続する力と、皆さんの作品に多く学ぶ事があります。
特に子供たちが自由に走らせる線はとても素敵で、力ずよく本当にまねのできない素晴らしい作品です。私が言うのもおこがましいのですが、本当に良い教育だと感じます。
また、矢田照濤自ら作品の解説もしていただき、作品にかける思いはすごいものです。一つの線を引くまでの思考や時間、紙や筆を選ぶまで気力を充実させながらの一筆が作品の中にありました。もちろん私が、多くを理解できる訳もありませんが、それを感じさせる事が出来る。とても難しい事ですが、ガラス制作の中にもまったく同じ事が言えます。同じもの造り、やっぱり書もガラスもアートなのですね。
同時に今年は、大先生「矢田桂雪」先生にもお話しする機会を頂きました。大先生からは「自信を持つのは大切な事だ。しかし、過信してはいけない。」と深い言葉を頂きました。気がつけば2時間以上会場に御邪魔をして、しかも矢田先生を独占。反省しつつもとても勉強になる展覧会でした。

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矢田照濤先生と作品の前で。

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「矢田桂雪」大先生。小野田に来たばかりの8年ほど前にあって以来です。

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矢田桂雪先生 作「斗專雲移」 
毎日必ず筆をとり、作品制作に取り組んでいるようです。すごい気迫です!

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子供たちの「車」の字。昔の字を書き漢字の成り立ちも学びます。
勢いがあってとてもきれいな線です。

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もちろん基礎を学ぶための古典も勉強します。完全に私よりきれいな字です。(負)

金沢美大ガラス集中講義 最終日

金沢美大ガラス集中講義 最終日
あっと言う間にガラス実習の集中講義も最終日です。初日の逆で今日は朝から簡易ガラス工房をいつもの金工工房に戻さなくてはいけません。同時に今日まで制作してきた作品の仕上げと講評をしなければいけませんで、速やかに片付けます。
今年は気温も高かったせいかガストーチや窯の具合も良くいい感じでガラスを溶解する事が出来ました。同時に学生達も初めて触る熔けたガラスの感触を体で感じたのではないかと思います。
ステンドグラスに至っては、始めにガラスの切り方、ステンドの組み立て方を教えただけで、ほとんど何も教えていないのにしっかり完成させていました。
物事や技法を学ぶ事は非常に広く深いものです。決して何日かで習得出来るものではありません。しかし、一度も触れた事が無いゼロ(0)の状態とイチ(1)では大きく違います。ゼロはいくら掛け(×)てもゼロ以外にはなりません。しかしイチ(1)になれば自分次第でいかようにも変える事が出来ます。このイチ(1)になったのであれば今回の授業もよいのではないかと思っています。イチを知った時の感覚を私自身も忘れないように、これからもさらにガラス素材に向き合おうと教えられた様な気がします。
原 智 先生 毎年、講義に呼んで下さりありがとうございました。
今後ともよろしくお願いたします。

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ガラス素材 集中講義 講評会 「0から1へ」

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今年のガラス素材研究 受講生とその作品

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「原 智 先生」ガラスに導いてくれた本当の恩師です。17歳のころからお世話になっています。
今だまったく頭が上がりません。(歓迎会のピザパティーの時の写真です。)

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中川 衛 先生 重要無形文化財保持者(人間国宝)
2004年(平成16年)、重要無形文化財「彫金(加賀象嵌)」の保持者に認定。
いつもお忙しく、
なかなかお会いできないのですが、最終日に昼食をご一緒しました。

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金沢美術工芸大学 機会があれば来年も伺います。

金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館
連日のガラス集中講義と多くの人と会い、話、食事をして少々ばててきたのですが、山口のガラス工房を池本さんとスタッフに任せて、時間をいただいたので、空いている時間は金沢でしかできない勉強をしようと、今日は金沢21世紀美術館に立ち寄ってみました。
金沢21世紀美術館はあまりにも有名ですから誰もが知っていると思うのですが、「開かれた美術館」をテーマに建設され、それを実行されている美術館です。
実際に足を踏み入れて感じる事は、本当に沢山の人が訪れていることです。そして、市民のボランティアスタッフの方が解説や案内をして文化を伝えている様は、市民と一体となって美術館をつくっている事を感じさせます。また外観や、建築は裏と表が無い円形で公園を思わせる、つい立ち寄りたくなるような解放感があります。
気が付けば、私も毎年必ず金沢21世紀美術館には足を運んでいます。コンセプトに魅せられているファンの一人です。
私も少なからず山陽小野田市のガラス文化に携わっているので、山口のガラス工房に来るお客様には、私が金沢21世紀美術館に感じた、解放感のある良い雰囲気に近づき楽しんでくれるよう努めたいと思いました。
工房に帰ったら、あらためてスタッフに伝えよう!

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金沢21世紀美術館 正面は無いと言っても正面玄関。
前の庭は広く解放感があり、多くの現代アートが設置されています。

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オラファー・エリアソン作「カラー・アクティヴィティーハウス」 去年までは無かった作品。

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皆さんご存じの レアンドロ・エルリッヒ作「スイミング・プール」

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コレクション展「目には見えない確かなこと」 奥:パトリック・ブラン「緑の橋」

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高嶺 格 ~いい家・よい体~ インスタレーション(設置芸術)作品でした。
なんか子供のころの田舎の古い家を思い出すちょっと怖い感じ(汗)

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同時に公開制作も行っている展示会場。
やはり、昔にどこかで観たことのあるような感じにトリップさせる空間でした。

金沢能楽美術館

金沢能楽美術館
午前中のガラス集中講義が終わると、午後はフリーなので金沢能楽美術館に行ってきました。
かつて金澤能楽堂があったゆかりの地「広坂」に、加賀宝生に伝わる貴重な能面や能装束を収蔵展示する美術館です。「加賀宝生」は金沢の無形文化財に指定され、「能楽」は世界無形文化遺産に登録されているそうです。郷土資料や、歴史資料、文化財を展示している博物館と言えば、うす暗い商ケースの様な展示室に資料として淡々と展示してあるか、「ワッサッ」と民芸的な資料が展示してあるイメージを持ってしまうのですが、ここは全く違います!
美術館に入ると自分が能の舞台をすり抜けていくように、まるで能の演じ手となって能舞台を探検できます。その空間は実際の能舞台と同じ大きさらしく、等身大の映像がさらに臨場感を感じさせ、展示室に移れば文化財としての美術資料を事こまかに観せると言うより、全体の空間が素晴らしく、真っ暗い空間に能面が浮いているかのように展示してありました。伝統芸能にあまり親しみのない私にも「幽玄の世界」といった感じが伝わってくるように思えました。
一つ一つの美術品もさることながら、美術館の企画展示をされている方の「能楽を伝える」と言った事を思い続け、「能楽」のことを知っている方の目線ではなく、素晴らしさを知らない(触れた事が無い、気付いていない)人の目線で構成されている所は、私達ガラス作家も全く同じ事を意識しながら自分達のガラス作品の展示を心がける事が必要と思いました。
金沢能楽美術館とても素晴らしい美術館でした。

この後は金沢美大の卒業生や院生と久しぶりに会って近況報告。みんな金属工芸作家として活躍中。
私が知らない金属の事やガラスと組み合わせそうな事、聞いてみよ~♪

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金沢能楽美術館 何年か前に建設されたばかりの綺麗な美術館です。
金沢21世紀美術館すぐ横のあります。

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実際の能舞台と同じ大きさ、等身大の映像が流れて臨場感があります。
カッコイイ展示です。

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夜は金工作家の皆さんとお食事。金沢の美味しい魚に大満足。
(左から河野さん、松田さん、薮内さん、三原さん、久米さん)
しかし、料理の写真はまったく無く、食い散らかした集合写真になってしまいました。(残念)
いつになったらブログ用の写真がまともに撮れるのやら・・・(涙)

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やはり、作家の話は尽きることなく二次会へ。昨日卯辰山の皆さんと呑んだBarへ。
明日のガラス講義の為に、西川は6時出勤だって言っているのに。(解散25時)

ガラス集中講義 実技実習

ガラス集中講義 実技実習
前日に用意をした簡易ガラス工房を立ち上げましたので、今日から実際にガラスを溶かした実技実習が始まります。通常のガラス工房の溶解炉は一度火をいれる炊きっぱなしにするのですが、大学では安全の面からそういう訳にはいきません。(簡易溶解炉ですしね♪)作業をしたら火を消して次に日にまた作業をする前に点火して温度を上げます。しかし一度下がった窯の温度を1200度まで上げるには、3時間ので、講義を行うには朝の6時から工房に集まって点火と火の番(窯番)をしなければいけません。最近であればM.Mグラスの窯番はスタッフが全て用意してもらっていたのですが、金沢では自分でやらなければいけません。もちろん生徒達も一緒に窯番をします。ガラスを学ぶ学生は窯番に遅刻したりサボると、ガラスを触る権利を失います。しかし、そんな心配はなく皆私より早く来て掃除をしてくれてました。火を付け温度が上がるまでの時間や、吹きガラスの自分の時間以外は、ステンドグラスの実習もします。とにかくガラス漬けの一週間にして少しでもガラス素材からいろいろな事を感じ取ってほしいです。

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ステンドグラスの実習
ガラスを選んで、デザインを決めます。初めてガラスを切る学生が大半です。

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同じくステンドグラスのデザイン考案中。

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吹きガラス実習。初日はガラスを扱う為の所作からガラスの柔らかさを体験します。

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熔けたガラスを竿に巻き付け初めてのホットワーク。

卯辰山工芸工房ガラス工芸 特別講義

卯辰山工芸工房ガラス工芸 特別講義
今年の金沢はとても忙しいです。午前中に金沢美術工芸大学の集中講義が終わると午後から卯辰山工芸工房ガラス工芸の研修生向けの特別講義です。
卯辰山工芸工房は、伝統工芸家の育成を金沢市が全面的にバックアップ。研修生は研修費を頂きながら自分の作品制作活動が出来る素晴らしい施設です。研修期間は3年間で、その後は作家として活動されたり教育機関で工芸の素晴らしさを伝える仕事などについたりと、各作家の今後の制作活動において考えや見識を深め、より意欲的に制作をする場所です。
卯辰山工芸工房では日本や世界からいろいろな作家や先生を招き、現代アートやガラス素材、社会での工房運営や活動について年に何回か講義を開いています。
今回は、私(西川)がお招きいただきました。講義と言っても、一方的に自分の事を話してもどうかな~と思い、作家としてこれから社会に出る研修生が自由に質問でき、その事について少し先に作家活動、工房運営を行っている私が経験を通して話ができたら良いのではないかとディスカッション形式で行いました。
いろいろと質問がでる中で、話の中心はやはり現実にどの様にガラス作品を販売して運営をおこなっているのか?が聞きたいように感じました。これは作家同士だとなかなか聞きずらい事だと思います。しかし、専門員の塚田先生が質問を掘り下げてくださり、対談のようになった事で、
ある程度具体的な例を交えながら会話が出来たと思います。
少しだけ先輩の私が卯辰山工芸工房のガラス研修者に感じた事は、これからガラス作品制作に関わる社会人として、もっと人との関わりを大切にする事だろうと感じました。作品を造るにはこれ以上ない環境にある中で、作品はどんどん良いものになっていくのだろうと思います。それを支えてくれるギャラリーの方や個人のお客様、先生方、作家仲間や家族、社会に出れば全てが大事な関係です。自分の研究から少し外に目を向けて人とのつながりを大切にしながら制作頑張ってください。
この度、この様な機会を与えてくださいました卯辰山工芸工房館長様、専門員の塚田さん、吉田さん、江崎さん研修者のみなさんありがとうございました。
またどこかで会える事を楽しみにしています。

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卯辰山工芸工房玄関 中には加賀藩御細工所に関する作品や金沢ゆかりの工芸品、卯辰山のやきものなどが展示してあります。工房塔では5つの技法で研修者が制作しています。見学可

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講義の後に食事会を開いて頂きました。金沢の魚やお酒おいしかったです♪

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話は尽きる事が無く二次会へ。(左からガラス作家の塚田さん、小曽川さん、吉田さん)次の日、
私は美大の講義で朝6時までに大学へ、卯辰山の皆さんはお休みだそうです。ズルイ・・・
(25:30解散)

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特別講義の際はいらっしゃらなかったのですが、後日、デザイナーであり副館長の相川さんに、ご挨拶。
相川さんには10年以上前からお世話になっております。作品制作を頼んだり頼まれたり。
今後ともよろしくお願いします。

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実は、今回の特別講義の写真を撮り忘れました。トホホ・・・(涙)
後日外観や講義らしき写真をとみんなにお願いして取ってもらった写真ですが、やはり偽写真は掲載できませんので、自ら白状します。研修生のみなさんご協力ありがとうございました。(感謝)

金沢美大ガラス集中講義 初日

金沢美大ガラス集中講義 初日
M.Mグラススタジオの仕事が滞らないように池本さんとスタッフに任せて、今日から金沢美術工芸大学の集中講義が始まりました。
工芸科は一学年20人程度でそのうち6人が金属工芸を専攻した学生。今日からその学生達といくつかの技法のガラスに触れて、がらす素材の見識を広げてもらいます。ガラス素材の良さや、難しさを感じる事が出来れば、きっと自分達が専攻した金属工芸の良さも、さらに興味深く感じるはず。
さあ、一日目の授業を始めます♪
と言う訳で、ガラス工芸の作業を始めるための工房や場所の準備が初日の仕事。これから一週間ガラス制作をするために、ガラス溶解炉や、持ち込んだ電気炉、ステンドグラスのセッティングをします。
ガラス溶解炉と言ってもものすごく簡素に設計して造った窯なのでバーナーを窯に固定する事から始め、学生たちがバーナーの向きや固定の方法を考えてセットしてもらいます。ガラス工芸を知っている方であれば「そんな設備で授業になるの?」と思うかも知れませんが、実はこの事が、この集中講義の重要なポイントでもあります。
工芸素材で作品を制作するには、必ず機材や道具が要ります。特に火を使う陶芸や金工、ガラス等は多くの設備が必要です。しかし、設備が無いと何もできないと思うのではなくて、自分達の周りにある物や知恵を使えばガラスをも熔かして吹きガラスで作品を造る事が出来る。その事を知れば作品を造る際にも道具を買うだけでなく、自由に発想して作品を造るための道具すら自分自身で制作するようになってさらに見識が深まると考えているからです。
さて、「今年の学生はどんなかな~」と見ていたらバーナーのセッティングにも興味を持って学生同士でお互い意見を言い合ってました。 今年も楽しくなりそうです♪

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ガラス溶解炉 アングルや金属片を使用してバイスではさんでバーナーを固定。角度や向き、差し込み口までの距離が大切です。今年もちゃんとガラスが熔けますように(願)
(気温の変化や向きによって上手く熔けなかったり、坩堝が割れたりする事があります。)

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簡易ガラス工房の出来上がり。綺麗にセッティングが出来ています。
もちろんベンチも学生に組み立ててもらいました。

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ガラスの集中講義の時期は一回生の鍛金、彫金の授業もしています。
伝統工芸らしく、作業場は畳の上で!(窓には障子) 左青いTシャツ 薮内先生

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二回生以上になると各専攻に分かれて、技術を学びます。
みんな真剣です。(金工作業風景)